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【個展開催中】 かけがえのない命を丸太に刻み込む彫刻家の作る猫アートが凄いクオリティな件
投稿日 2017年4月27日 10:30:25 (Cat)
「はしもとみお彫刻の世界展 木のどうぶつたち」が、愛知県岡崎市のおかざき世界子ども美術博物館で開かれている。
はしもとみおさんは兵庫県出身で、現在は三重県いなべ市で制作活動をしている「動物肖像彫刻家」。
一本の丸太から彫り出された様々な動物の作品はどれも見る者を和ませる。
彼女の学生時代の作品に注目し、以来その活動を見続けている高橋秀治・岐阜県現代陶芸美術館館長に「生きる」をテーマにした同展の魅力を聞いた。
■もろさ知るゆえ、優しいまなざし 高橋秀治・岐阜県現代陶芸美術館館長
私がこの作家を知ったのは、当時勤務していた愛知県美術館のギャラリーで開催された愛知県立芸術大学大学院の修了展であった。
大きな猿を中心とした展示で、近年の学生にしてはまっすぐな力のある具象彫刻を作る人だと感じたのを記憶している。
その後も気にかかっていて、あちこちでの小さな発表を見たり、彼女の木彫りワークショップをのぞいたりしていた。
公立美術館での初個展となった一宮市三岸節子記念美術館での「動物たちからの手紙」と題する展覧会では、彼女の20代の頃のまとまった展示を見ることができた。
その会場アンケートに見られた「作品の真っすぐな心と愛を感じました」「会場に温かい空気が流れていました」という展示は今回も感じられることだろう。
彼女が東京造形大学で木彫を始めた時の師は、木彫家舟越桂である。彼は楠(くすのき)を彫り、玉眼(ぎょくがん)を入れるという仏像彫刻に見られる技法を応用しつつ、現代的な人物像で人気の高い作家である。
その舟越の教えを受けた彼女も楠を彫っているが、伝統的なものへの接近というより、動物というモチーフを表現する上で、木から感じられるぬくもりに惹(ひ)かれてのことである。
作品はすべて動物である。それらは実際に彼女が目にし、命を持った、何かしら名前を持つ生き物(犬や猫など身近な動物が多い)である。
そこには彼女の生き物に対する優しいまなざしが感じられる。モデルとなった犬や猫は、どこにでもありふれているが、彼女にとっては、一匹一匹がかけがえのない命そのものなのである。
そのまなざしのもとは、1995年の阪神・淡路大震災を経験したことにあるという。震災によって命をなくした人々だけでなく、身近にいた犬や猫たちもその犠牲となり、命のもろさを痛感させられた。
彼女にとって動物たちを表現することは命を与える行為だといえるだろう。
彫刻制作に当たってのスケッチは、色彩も含めて生命感の表出に力を注いでいる。
彼女のなかでは対象の命を確認する作業なのであって、単なる彫刻制作の一過程というより、作品として独立してみられる完成度の高い魅力を放っている。こちらも見逃せない。
猫 「ウル、ニュリャ、ニュリ、ベル」 2015年~16年、54×25×25センチ(4体)=写真はいずれも森田直樹さん撮影
【開催情報】
◇6月25日[日]まで、おかざき世界子ども美術博物館(愛知県岡崎市岡町)。午前9時~午後5時(入館は閉館の30分前まで)。[月]休館
◇大人600円、中学生・小学生100円。岡崎市内(在住、在学)の中学生・小学生は無料
◇問い合わせ 同館0564・53・3511
主催 おかざき世界子ども美術博物館 朝日新聞社
企画協力 創造教育センター
http://sippolife.jp/article/2017042400004.html
引用元:猫に関するニュース速報 Part5
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/15648/1488470862/
Source: 〓ねこメモ〓
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